伊達家の霊場松島、星の街仙台では四神の青竜「瑞厳寺」です。
311の津波被災後、参道の改修工事が行われています。
参道を解体したらいろんなものが出てきちゃったよ、ということで
本日一日限りの一般公開に、かけつけました。
撮影許可もいただいたのでレポします。
黄色っぽい長方形の石は凝灰岩で、参道横の洞窟から切り取ったもののようです。
石を取るために洞窟を掘ったのか、洞窟を掘った結果出た石を使用したのか、
それは不明ですが・・・とのこと。400年以上前の人々の想いが見え隠れする現場です。
-松島は古来「奥州の高野」と呼ばれ、浄土往生を祈念する神聖な霊場であった-
馬の歯や骨、また経典が彫られた板碑も出土(ここに埋葬したわけではなく土を運んできた場所のものだろう)。
参道の象徴だった杉木立は、津波の塩害でほとんど伐採されましたが、
幹の中に空洞があり、倒れる危険性があったものが多かったといいます。
また、本堂に向かって左手の杉木立は、根が下ではなく横に広がっていたらしく
そもそも杉が生育するにふさわしい土壌ではなかった、ということが判明し抜根したそうです。
あきらかに、参道の直線とは別に角度を付けた石の並びがありますね。
これがなんのためかは不明だそうですが、意図的に斜めに置いた形跡が見て取れます。
参道両脇に水がたまってますが、これは昔この場所まで海だったという証明だそうです。
今回出土した遺構(物)は、鎌倉から江戸にかけてだそうですが、
震災によって結果的に発掘されたこれらの貴重な歴史的お宝を見せてくださった瑞巌寺、松島町教育委員会には感謝感激です。
古いものが現れては新しく生まれ変わろうとする、なにかしら輪廻転生を見ているような気分になりました。
合掌。
PS:新著「星の街仙台」22ページに、震災前の杉木立参道の写真を掲載しています。
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