【あなたのそばには『風水』があるvol.4~みっくん】
伊達政宗公は、戦国武将切っての美食家として有名です。
自ら台所に立ち、客人に料理を振舞ったともされています。
そして政宗公と食について、最も有名なものが『仙台味噌』ではないでしょうか?
米麹と大豆でつくる、辛みが強く風味が高いのが特徴の赤みそです。
政宗公は軍用として味噌を重要視し、仙台城下に『御塩噌蔵(おえんそぐら)』という味噌醸造所を造り、品質向上を目指しました。
豊臣秀吉公の朝鮮出兵の際、他の武将が持参した味噌は腐敗してしまったにもかかわらず、政宗公が持参した味噌だけが変質しなかったことで、仙台の味噌は一躍有名になりました。
江戸城下でも仙台の味噌は大人気となり、『仙台味噌』と呼ばれるようになったのです。
さて、皆さんは『薬膳』という言葉を耳にしたことはありますよね。この『薬膳』も風水と深いつながりがあります。
古代中国では、自然界のあらゆるものを陰と陽に分けました。
そして、自然界は木(もく)・火(か)・土(ど)・金(ごん)・水(すい)の5つの要素で成り立っており、これらが循環することによって万物が生成され自然界が構成されていると考えたのです。
先のブログで書いた『四神』の考え方も、この『五行』から来ています。
皆さんは相撲の土俵上の吊るし屋根の四隅に、四色の房が垂れ下がっているのを見たことがありますか?
正面東側(東北)には青い房。向正面東側(東南)には赤い房。向正面西側(西南)には白い房。正面西側(西北)には黒い房。(守られるべき中央は黄色の土俵)
そう、この房の色が青龍・朱雀・白虎・玄武を表し、五穀豊穣を祈念しているといわれています。
この『陰陽五行』の考え方を取り入れている風水と薬膳の考え方は、当然深い関係にあるという事なのです。
さて、我らが政宗公。68歳でその生涯を終えていますが、当時としては長生きだったと思われます。
その秘訣はやはり『食』にあったのではないかと思います。
その最たるものが『仙台味噌』だったのかもしれません。
味噌には主に腹の冷え、二日酔い、コレステロールの抑制と排泄、抗酸化、がん予防、肝脂肪予防、高血圧予防の効果があると言われています。
また、政宗公は『白湯(さゆ)』をよく飲んでいたといわれています。
じつはこの『白湯』も薬膳なんですよ。
白湯を飲むことでお腹を温め、不要な物を排泄する効果があると言われています。
味噌の効果と似ていますね。
政宗公は、この事を分かっていたのではないでしょうか?
皆さんも政宗公に倣って『薬膳』を日々の生活に取り入れてみてはいかがですか?
ちなみに筆者は『薬膳マイスター3級』を持ってます。
★★★★★★
米と塩に恵まれた仙台の味噌は贅沢な作りで美味しく、そのウワサはたちまち江戸庶民にも広まり、江戸藩邸内にも味噌蔵が作られブームになりました。政宗公は、日本初の工業生産となる味噌工場を作り、’実業家’としても大活躍してたわけです。
片倉家の飛び地だった雄勝(長面浦)一帯(近くには鮎川金山)では、塩が作られていましたが、それを城内に運ぶとき、フリーパスでした。
仙台市博物館所蔵の仙台城絵図の中に、御塩噌蔵が確認できますが、広瀬川のほとりに建っています。
川から下ろしてすぐに蔵直行ですね。。。
幽峰
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