ここ最近は『天高く、馬肥ゆる秋』という言葉がぴったりな気持ちの良い天気で、長雨だった夏を取り戻そうとされている方も多いのではないでしょうか?
さて、今回は久しぶりに歴史の風水を取り上げたいと思います。
政宗公が血気盛んであった戦国時代。生きるか死ぬかが見えないこの時代、世の武将たちが頼ったものの一つに『風水』が挙げられます。
戦に勝つため、武将たちには『軍師』と呼ばれる側近がいました。
皆さんは『軍師』と聞くと、先の大河ドラマにもなった黒田官兵衛のような作戦参謀というイメージを持つと思います。
しかし、戦国時代における『軍師』とは占術の専門家、つまり陰陽道に精通した人の事を指すのです。
また、密教の修験者を軍師としていた武将もいたそうです。
政宗公にも良学院栄真(りょうがくいんえいしん)※1 という祈祷師がいたそうですし、薩摩の島津義久公にも川田義朗(かわだよしあき)という祈祷師がいたそうです。また、徳川家康公は天台密教高僧の天海がいました。
彼らがどのように、戦況を左右する占術を行っていたのかは定かではありませんが、占星術や方位術で吉凶を見ていたと推測されます。
つまり、『風水』なんですね。
そして当時、『軍師』を養成する学校が存在しました。『足利学校』という名で、歴史の教科書などにも出てくるこの学校。
一般的には、儒教や漢学を研究する場所だったようなのですが、周易や断易なども教えていたのではないかと考えられています。
彼らはここで凶作用を吉作用に変える術を学んだのではないでしょうか?そして、『軍師』として各地の武将に仕えて様々なアドバイスをしたのではないでしょうか?
先述した家康公に仕えた天海も、この学校を出た一人なのです。
このように、戦国時代では『風水』を極めた者の意見が戦局を動かし、歴史を作っていったという事になりますね。
北朝鮮によるミサイル発射など混沌とした時代。大統領や総理にモノが言える『軍師』が、今こそ必要なのかもしれませんね。
※1:良覚院栄真とする書物もあるようです。
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