むかし、古川のひとが二引き両紋と一引き両紋の話をしていた。
彼女らの話では、2つの紋のデザインは、御所で使うお椀の蓋からきているとのこと。
「御所」とは、京都の天皇がいる御所、またはかつて古川にあった大崎氏の御所のコトらしい。
古川あたりは、鎌倉時代から足利氏の荘園があり、足利氏が拠点にしていた。
足利氏が室町幕府を開くと、東北には奥州探題として足利氏一族の斯波氏が中新田に移り、大崎と名乗る。
大崎氏は、古川あたりに拠点を移し、’御所さま’と呼ばれた、らしい。
その時代のお正月には、大崎氏のもとに東北の武士たちが新年の挨拶にきた。その首席が留守一族、次に伊達家であったという。
御所さまと呼ばれた武士は、岩手にいた斯波氏、津軽にいた浪岡氏などで少ない。
御所さまと呼ばれた大崎氏ゆかりの引き両紋です。伊達家以前からある宮城の伝承でした。
二本線がある二引き両紋は足利氏の紋、一つ線しかない一つ引き両紋は新田氏の紋。
図案はウッドベッキアより引用。
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